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2023-04-13

ZF、STマイクロエレクトロニクスとSiC製品に関する複数年供給契約を締結

  • ZFは300億ユーロを超えるEモビリティの受注を確実に履行するため、SiC技術のリーディング・サプライヤを獲得
  • STのSiC製品を2025年に量産開始予定のインバータプラットフォームに統合
  • STは、極めて高品質かつ必要量のSiC製品を供給可能なサプライヤ

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ZF、STマイクロエレクトロニクスとSiC製品に関する複数年供給契約を締結

ドイツ、フリードリヒスハーフェン/スイス、ジュネーブ発;テクノロジー企業の ZF は、多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのST マイクロエレクトロニクス (NYSE: STM) (以下「ST」)のSiC(炭化ケイ素)製品を2025年より購入します。

複数年契約の下、STは、2025年に量産を開始するZFの新しいモジュラー インバータ アーキテクチャに組み込まれる数千万個規模のSiC製品を供給します。ZFは、ヨーロッパならびにアジアで垂直統合化されたSTのSiC製造プロセスを活用し、Eモビリティの受注を確保します。

「この戦略的に重要なステップにより、顧客への安定供給ができるようサプライチェーンを強化しています。2030年までのEモビリティの受注額は、現在300億ユーロを超えています。この規模に対応するには、信頼できるSiC製品のサプライヤが複数必要です。」とEモビリティとマテリアルマネジメントを担当するZF取締役会のメンバーであるシュテファン・フォン・シュックマンは述べています。「STは、当社の要件使用を満たす複雑なシステムに関する経験が豊富で、なにより極めて高品質かつ必要量のデバイスを製造できるサプライヤです。」

この契約により、ZFは、2月に発表した既存のSiCに関するパートナーシップ契約に加えて、世界クラスのサプライヤを獲得しました。

「STは、垂直統合型企業として、電動化と脱炭素化の目標を追求する中で、自動車ならびに産業分野における世界およびヨーロッパの顧客基盤を支えるために製造能力を拡大し、SiCサプライチェーンを構築するために多額の投資を行っています。」と、STマイクロエレクトロニクス、オートモーティブ&ディスクリートグループ 社長であるマルコ・モンティは述べています。「電気自動車の成功の鍵は、拡張性とモジュール性、効率、ピーク電力の向上、低価格化にあります。STのSiC技術は、これらの利点を提供します。電動化を牽引する車載機器メーカーであるZFのインバータ性能の差別化および最適化を支援できることを誇りに思います。」

STは、イタリアおよびシンガポールの前工程工場においてSiC製品を製造し、モロッコおよび中国の後工程工場において先進的なSTPAKパッケージへの実装ならびにテストを行います。

ZFは顧客の性能要求に合わせ、さまざまな数のデバイスを接続可能に

2025年よりSTは、ZFに、数千万個の第3世代SiCパワーMOSFETを供給します。ZFは、インバータの設計を変更することなく、お客様の性能要求に合わせてさまざまなデバイスを接続できます。特にZFは、2025年生産開始予定の欧州自動車メーカの車両向けインバータに当該技術を使用します。

インバータは電動ドライブトレインの頭脳です。バッテリと電動モータ間双方向のエネルギーの流れを管理します。インバータは、開発を重ねるたびにより効率的で複雑になっています。インバータ設計とSiCなどの半導体の組み合わせは、電気自動車の性能向上の鍵です。SiC製品は、電気自動車のインバータ、風力発電タービン、太陽光発電インバータの電力損失を大幅に低減します。SiC製品は、高効率、電力密度、信頼性など、従来のSiベースの製品に比べて決定的な利点があります。同時に、より小型で費用対効果が高いシステム設計を可能にします。つまり、SiCベースの半導体を搭載した電気自動車は、充電速度や航続距離を向上し、より多くのスペースを確保することができます。

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