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2022-08-03

ZF、2022年度上期決算発表:困難な情勢でその地位を維持

  • 上半期の売上高は212億ユーロ、調整後EBITマージンは4.0%
  • 自己資本比率は約24%に増加
  • 通期の見通しは条件付きで発表
  • 乗用車および商用車向け電動ドライブの受注総額は、2030年までに230億ユーロ規模に

ドイツ、フリードリヒスハーフェン発;ZFは、2022年上半期の世界的に厳しく不安定な市況を持ちこたえることができました。今年前半の6ヶ月間で、当社は前年比10%増となる212億ユーロ(2021年:193億ユーロ)の売上を達成しました。調整後EBITは8億5100万ユーロ(2021年:10億ユーロ)で、調整後EBITマージンは4.0%(2021年:5.2%)に相当します。

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ZF、2022年度上期決算発表:困難な情勢でその地位を維持

ZFのCEO、ウォルフ=ヘニング・シャイダーは上半期決算発表で、次のように述べています。「上半期は多くの不確実性と外部要因による影響を受けましたが、私たちはZFチームとして、過去2年間の危機で学んだ経験を基に乗り越えてきました。ウクライナ侵攻、パンデミックによる中国のロックダウン、半導体不足、急激なインフレが当社のビジネスに影響を与えていますが、私たちは未来の技術への投資を継続しながら、お客様の期待と収益目標の適切なバランスをとることに注力しています」。

安定した主要財務指標

2022年1月から6月の売上高は212億ユーロ(2021年:193億ユーロ)で、前年と比較して約10%(為替変動調整5%)増加しました。この間、世界全体の自動車生産は減少し、乗用車は2%減、商用車は28%減となりました。

また、ZFは調整後EBITを8億5100万ユーロ(2021年:10億ユーロ)と報告しました。これは調整後EBITマージン4.0%(2021年:5.2%)に相等します。調整後のフリーキャッシュフローはマイナス6億3000万ユーロ(2021年:1億8,600万ユーロ)となりました。これは主に為替変動と原材料価格上昇に影響を受けた安全在庫によるものです。

ZFのCFOであるコンスタンチン・ザウアー博士は次のように述べています。「弱く不安定な市況でも、当社のパフォーマンスは安定しています。下半期も課題が減ることはありませんが、私たちは、コスト意識、インフレの継続的な緩和、積極的な在庫管理を通じ、引き続き順調に進んでいくことを確信しながら、年間の財務目標も注視しています」。

ZFはこれまでの動向と今後数ヶ月の見通しを踏まえて、通期見通しに修正を加えていません。2022年、グループ全体の売上高は初めて400億ユーロを超えるとし、緩やかな成長を見込んでいます。ZFは4.5-5.5%の調整後EBITマージンと、10億から15億ユーロの調整後フリーキャッシュフローを見込んでいます。

ZFは、現在も続くインフレ、ウクライナ侵攻、半導体不足、Covid-19の再流行を要因としたマイナスの影響が継続すると予想しているため、見通しには依然慎重です。ドイツやヨーロッパでのガス供給停止の可能性も、下半期のビジネスに影響を与える可能性がありますが、当社はこれらに対応すべく準備をしています。シャイダーCEOは、次のように述べています。「サステナビリティ戦略に反映されているように、エネルギー消費をさらに削減するための措置をすでに強化しています」。

ZFは、自己資本をさらに強化しました。自己資本率は2021年末の18.6%から約24%(2022年6月30日現在)に増加しました。さらに、既存のリボルビング・クレジット・ファシリティー(RCF)を30億ユーロから35億ユーロに増やし、満期の1年前に魅力的で長期的、かつ予測可能な資金調達を確保しました。ZFはコアバンクのグループを拡大すると同時に、資本市場における確固たるポジションについて強調しています。

電動ドライブとコネクティビティ・プラットフォームの新規受注

ZFは電動ドライブなどの戦略的に重要な技術の受注を獲得しています。2030年までのこの分野の受注額は、乗用車と商用車の合計で230億ユーロになります。シャイダーCEOは次のように述べています。「ZFは現在Eモビリティ向け部品およびシステムの包括的製品群を提供しています。またZFは、新規受注により、従来のトランスミッションから完全電動ドライブへの移行に対応し、かつ内燃機関車両向け技術の排除により受ける影響を最小限に抑えることができます。さらに、パワーエレクトロニクスなどにおけるリーダーとしての役割を拡大することも目指しています」。今年上半期の電動パワートレイン・テクノロジー事業部による12%の売上高は、これを裏付けるものです。

またZFは、グローバル自動車メーカーから、スケーラブルなコネクティビティ・プラットフォーム「ZF ProConnect」の大型受注を獲得しており、2024年に量産を開始する予定です。ZF ProConnectは、クラウドへの接続を通じて、車両と衛星間の通信(vehicle-to-X communication)を可能にします。これにはルート計画、遠隔システム診断、フリート管理などのサービスが含まれます。デジタルビジネスモデルはプラットフォーム内に統合され、ソフトウェア・デファインド・ビークルのトレンドをサポートします。また、信頼性と安定した接続性が不可欠な自動運転においても有効なため、ZF ProConnectはZFの自律型シャトルシステムにも運用されています。

ZFは、その変革を構造に反映するため、“Tarifvertrag Transformation(労働協約の変革)”の一環として、ザールブリュッケン、コブレンツ、クロイツタールなどのドイツの拠点で協定を結びました。この協定により、拠点の競争力を高め、従業員の可能性を広げ、これらの拠点で将来的に製造する製品を特定するための要件を設定します。

見通し:IAAトランスポテーション2022に出展

シャイダーCEOは、ドイツのハノーバーで開催されるIAAトランスポーテ―ションへの参加についても触れました。ZFは9月20日から25日まで、ハノーバー国際見本市会場(Hall:H21、Booth:A 90)に出展し、Wabco社統合後、世界最大の商用車サプライヤーとしての地位を確保した商用車ソリューションズ事業部が、商用車メーカーと車両運行管理者向けの先進的ソリューションを初めて発表します。そこでは、商用車やトレーラー向けの新しい電動ドライブだけでなく、商用車フリート向けAIベースのデジタルプラットフォーム「ZF SCALAR」といったソフトウェア開発にも焦点を当てて紹介します。

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