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2021-09-06

ZF 、IAA Mobility2021で電気自動車の開発期間短縮技術を発表

  • 「モジュラーeDriveキット」で新しい電動ドライブの開発期間を50%短縮
  • ZFは低排出ドライブライン技術に関する受注を獲得
  • 全輪駆動車向けeConnectと予測機能により、モジュール性とエネルギー効率がさらに向上

ドイツ、ミュンヘン発;ゼット・エフ・フリードリヒスハーフェン社(以下、ZF)は、IAA 2021において、包括的なモジュラー型電動化ソリューションを発表します。現在、ZFは量産向けに、低排出の部分電動ドライブと完全電動ドライブの両方を提供しています。ZFのモジュラーeDriveキット技術の革新性は、完全電動ドライブの世界的な需要の高まりに対応し、新規電動ドライブの開発期間を50%短縮できることです。また、量産も可能なeConnectソリューションは、電力を節約し、オプションで全輪駆動も可能です。なお、2022年秋までに3つの新しい電動ドライブの量産が計画されています。

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ZF 、IAA Mobility2021で電気自動車の開発期間短縮技術を発表

「Next Generation Mobility. NOW.」というモットーの下、ZFは、量産しているもしくは量産可能で持続可能なモビリティ向けの包括的ソソリューションをすでに開発していると発表しています。ZFは国際市場の異なるニーズに応える柔軟なソリューションを提供することで、自動車業界を乗用車向けドライブラインの電動化においてサポートしています。たとえば、数十億ユーロに相当する大型受注を獲得した第4世代の8速トランスミッション(8 HP)はコンベンショナルだけでなく、マイルドやプラグインハイブリッドタイプも網羅しています。加えて、パワーエレクトロニクスや電動モーターといった完全電動ドライブ向けの主要な部品も供給します。

IAAのワールドプレミア

IAA 2021のハイライトは、完全電動ドライブ向けの「モジュラーeDriveキット」です。世界初のこの製品はシステムソリューション、部品、ソフトウェア制御といった当社のEモビリティチームのノウハウすべてがフレキシブルなプラットフォームにまとめられたものです。一貫したモジュラーアプローチの主な利点の1つは、開発期間の短縮です。ZFの取締役会のメンバーで電動パワートレインテクノロジー事業部を担当するシュテファン・フォン・シュックマンは次のように述べています。「ZFのモジュラーeDriveキットで、量産準備が整うまでの開発期間を半減します。また、電力75〜400 kW、トルク350〜540 Nmの範囲で構成可能で、かつパフォーマンスや省エネを最大化して設計することができるため、あらゆる車種に使用することができます。たとえば、プレミアムセグメントに100kWドライブと400V対応インバーターを搭載するコンパクトカーやシリコンカーバイド(SiC)をベースにした200kWと800V対応インバーターにも使用でき、コスト効率とテクノロジーの先進性のどちらに重点を置くかに応じて、非常に柔軟に対応することができます。 システム設計、構成、ソフトウェア、電動モーター、冷却装置、および一部部品はクロスプラットフォームを基本に開発されているため、開発の初期段階から相乗効果と高い完成度を得ることができます。 基本のパッケージは、実績のあるZF量産技術に基づいているため、お客様独自の要件に合わせ迅速に補完または調整が可能です。

ドライブプラットフォームで効率向上

モジュラーeDriveキットには、3つの電力クラスと、「プレミアム(800V SiC)」および「ベーシック(400 V)」のセグメントがあり、ここに含まれる3つの電動ドライブはまもなく量産を開始します。一つ目は100 kW未満の「低」駆動ソリューション、二つ目は最大200 kWの「中」ソリューション です。ともに同期モーター(PSM)か非同期モーター(ASM)と400Vのインバーターをベースとしています。そして、3つ目は2022年後半に量産に入る、200 kW以上の「高」ソリューションです。これはPSMとシリコンカーバイドベースの800V対応インバーターと組み合わせています。ZFの電動パワートレインテクノロジーの研究開発のシニア・ヴァイス・プレジデントであるオットマー・シャーラ―博士は以下のように強調します。「すべての新しいドライブは、電力密度、重量、効率を大幅に改善します。」

全輪駆動向けeConnect

モジュラーeDriveキットはエネルギー効率を別のモジュールを利用して向上させることができます。ZF eConnectは、全輪駆動車向けの柔軟なソリューションです。このシステムでは、必要がない限り2番目の車軸を切り離したままにしてエネルギーを節約します。 これにより、機械的な抗力損失を最大90%減少させることができます。ただし、eConnectは必要に応じて、クラッチを介し、数ミリ秒以内に2番目のドライブに接続できるため、ロスはありません。eConnectは現在市場で利用可能な同等のシステムと比較して、効率が2%以上向上しています。

より効率を高める予測運転

さらなる効率性がEVnextで実現されました。たとえば、高効率ドライブと回生ブレーキは、交通の流れ、交通信号、および地形条件を考慮しながら、インテリジェントな予測クルーズコントロール(ACCnext)と連携して機能します。また、ZFのソフトウェアは、インフラと独自の制御アルゴリズムへの接続によりエネルギーを最大13%節約するとZFは算出しています。

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