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2018-01-08

ZF、自動運転のさらなる進化に対応する新しいコックピットコンセプトを発表

  • ZFの「コンセプト2020」は、運転支援機能の発達に伴うドライバーのストレスを低減し、システムへの信頼性を高める
  • 360度周囲モニターと全ての運転支援機能を中央に集約し、直感的な車両状況把握を可能に
  • 最先端の安全システムとの組み合わせで、運転者の身体に直接警告を伝達

ラスベガス/フリードリヒスハーフェン発;ZFは、今年の「コンシューマーエレクトリックショー(CES)」でドライバーのストレス軽減と事故防止に役立つ新しいシステムを発表します。今日、運転者は車に装備された様々な機能の操作に難しさを感じる事が少なくありません。ZFの新しい「コンセプト2020」では、全運転支援機能の状況を一目で把握する事が可能です。またこのシステムは、ZFの先進統合安全機能を通して運転者に警告を伝える事も可能です。さらに、「コンセプト2020」が運転支援システムの信頼性を飛躍的に高める事も、科学的に実証されました。

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ZF、自動運転のさらなる進化に対応する新しいコックピットコンセプトを発表

一般的に、現在の乗用車に装備されている様々な支援システムの機能や操作方法 は、直感的に理解できるようにデザインされていません。快適性と安全にかかわる 機能が別々に作動するケースが多く、スイッチ類や表示も異なった場所に取り付け られているケースがほとんどです。例えば、ドアミラーに取り付けられた警告灯、 ウインカーレバーに統合されたスイッチ、インパネ内のマークやセンターコンソー ル内の LED 表示など。

シンプルな操作

ドイツ、アーヘンの調査会社(fka Forschungsgesellschaft Kraftfahrtwesen mbH)との協力のもと、ZF はシンプルな操作系を組み込んだコックピット「コン セプト 2020」を開発しました。この製品では、全ての運転支援およびコントロール 機能に関する動作情報が集約されており、ドライバーは中央に備え付けられたモニ ター、「ヘッドアップディスプレイ・インストルメントクラスター(HUDIC)」を 通して自車を俯瞰して(バードビューで)見る事ができます。周囲 360 度を見わたす事で、運転者は、なぜ、どの程度運転支援機能が作動しているのかを理解する事ができます。

「コンセプト 2020」のプロジェクトマネージャー、ウヴェ・クラスは以下の様に語 っています;「航空機にはおよそ 100 年前から人工的な地平線などのイメージ表示 が装備されるようになり、それらは現在でも使われています。航空機に使用される こういった手法では、パイロットが膨大な量の情報を効率よく把握する事が可能で す。同じコンセプトが将来クルマにも役立つと考えます。例えばステアリングホイ ールは、航空機の操縦桿の様に上下の無いものになる事も考えられます。」

アクティブでバーチャルなクルマの「オーラ」

「コンセプト 2020」に使用されるディスプレイの特徴は、安全に関わる全ての支援 機能をビジュアル化できる事にあります。「アクティブ・ビークル・オーラ (AVA)」と呼ぶグレーの楕円が自車を囲むように表示されます。ステアリングホイ ールで設定するコントロールシステムの介入レベル感度に応じ、楕円の線が 1 本か ら 3 本で表示されます。3 本線で表示されている場合は、必要に応じ穏やかな動作 で即座にシステムが介入します。1 本線での表示の場合、システム介入のタイミン グは遅くなりますが、より強い力で作動します。

ウヴェ・クラスによれば、「車両全体で介入レベルを統一する事で、全ての支援機 能が同じ強さで作動するよう調整しています」との事です。例えば、斜め後方の死 角から車が迫ってきている場合にドライバーが車線変更を試みたような場合、AVA の線が形と色を変えます。支援システムは、ブレーキ操作などでドライバーによる 車線変更を妨げ、事故を防止するよう即座に作動します。このほか、ブラインドス ポットアシスト、アダプティブクルーズコントロールや車線維持システムなど様々 な機能が中央制御されます。

「コンセプト 2020」は、ドライバーが常にステアリングホイールに手を触れている 状態、すなわち自動運転レベル2に対応するよう設計され、現在実用化されている 各種運転支援機能の使いやすさを高める仕組みとなっています。さらに将来、より 高度な自動運転機能が使用された場合にも対応可能です。

シートベルトアシスト

「アクティブバックルリフター(ABL)」、「アクティブコントロールリトラクター (ACR)」プリテンショナーが一体となったシートベルトシステムも「コンセプト 2020」に組み込まれています。ZF の「ACR8」モデルには電子制御システムが取り 付けられており、衝突回避が不可能と判断した場合にはシートベルトの緩みを事前 に巻き上げます。また、シートベルトには警告機能も備わっており、運転者による 操作が必要となった場合には振動でドライバーに伝達します。

「コンセプト 2020」に関する研究

「コンセプト 2020」の開発にあたっては、シミュレーターを使用した科学的な研究 が行われました。一般の自動車ユーザーを招いての調査において、当製品の場合、 モニターの方々は説明を受けず、直感的に操作系やスクリーン上の表示を理解でき る事が確認されました。さらに、現在使用されている一般的な運転支援機能と比較 した場合、最高レベルに設定した場合の AVA が最も安全性が高いと感じるという結 果も得られました。また「コンセプト 2020」の場合、ディスプレイ表示と実際に起 こっている事象が直感的に一致するように設計されているため、ドライバーの自動 運転に対する信頼性が向上する事も判明しました。

様々な調査の結果、「コンセプト 2020」が車の運転をシンプルで安全にし、さらに 自動運転機能への信頼性の向上に貢献できる事が分かりました。

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