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2018-01-08

ZF ProAI:人工知能(AI)による自動運転がまもなく現実に

  • ZF は広範にわたるモニターが可能なセンサーセットと AI 対応制御ボックス 「ZF ProAI」を搭載したテスト車両を CES 2018 で展示
  • 自動運転を実現するモジュラー形式のアプローチ
  • ハードウェアと機能の継続的な強化と拡張

ドイツ、フリードリヒスハーフェン/米国、ラスベガス発; ZF は「コンシューマー エレクトリックショー(CES) 2018」において、自動運転に向けた次のステップ を発表します。ZF の展示車両にはレベル 4 の自動運転を実現する機能が搭載され ています。特に環境データの検出と処理のために搭載された「ZF ProAI」はテスト 車両で中央制御ユニットとして機能し、モジュラー・アプローチで自動運転機能の 開発を可能にします。ZF のアプローチは、車の用途やハードウェアの構成、自動運 転のレベルなど自動車メーカーのニーズに応じて対応可能で、あらゆるクルマに適 用できるシステムアーキテクチャの実現を目標としています。

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ZF ProAI:人工知能(AI)による自動運転がまもなく現実に

ニーズに基づく自動化を実現するシステム

ZF はこのテスト車両に、AI を組み込んだ機能アーキテクチャを含むモジュラー形 式のシステムを開発しました。ZF のアドバンスト・エンジニアリング部門の責任者 であるトーステン・ゴレウスキーは次のように語ります。「たとえば当社は、完全 に自動化されたレベル 4 の運転機能モジュールをテスト車両に搭載しました。この モジュールは、ZF の『見て、考えて、動かす(see, think, act)』というアプロー チに従って個々の用途に合わせ、都市交通で必要となる視覚と思考の能力をクルマ に持たせることができます。また柔軟性に富んでおり、様々なクルマで異なる自動 化レベルを実現することもできます。同時に、各レベルで必要となる最小限のハー ドウェア構成に関する情報も得られます。」

この数か月間、ZF では車両がさまざまな運転機能を実行できるよう「トレーニン グ」してきました。特に主眼が置かれたのは、横断歩道上に歩行者がいる場合の挙 動、衝突危険性の判断、信号やラウンドアバウト(環状交差点)における動作など の都市環境です。「高速道路や地方とは異なり、都市部において交通状況をリアル タイムで確実に把握し、コンピュータ制御車両が適切に動作するための情報を提供 することは、はるかに複雑です」とゴレウスキーは述べています。

ZF ProAI によるオンデマンド思考

オープンアーキテクチャを採用している ZF ProAI は拡張性があり、ハードウェアコ ンポーネント、コネクテッドセンサーセット、評価ソフトウェア、および機能モジ ュールは、自動車メーカーの目的や車の自動化レベルに合わせた最適化が可能で す。たとえば処理性能という点では、ほぼすべての仕様要件に合わせて構成するこ とが可能です。CES で展示するアプリケーションには、8 コア CPU アーキテクチャ で 70 億個のトランジスタを搭載した Xavier チップが制御ユニットに使用されてい ます。このチップは、30 ワットの消費電力で最大毎秒 30 兆回の演算(TOPS)を 実行できる優れた性能をもっています。ZF ProAI と同様、車載用としての最も厳し い基準に適合しており、AI やディープラーニングの条件にも対応します。

データのやり取り

ZF とパートナー企業が提供する包括的なセンサーセットは、環境を監視するうえで 重要な役割を果たします。最新の車両には、カメラ、ライダー、およびレーダーセ ンサーが設置され、周囲 360 度にわたって完全に状況を把握し、情報は 40 ミリ秒 ごとに更新されます。膨大な量のデータ(カメラ 1 台で毎秒 1 ギガビットを生成) は、ProAI のコンピューティングユニットがリアルタイムで分析します。「AI とデ ィープラーニングアルゴリズムは主に、分析を加速させ、認識精度を高めるために 使用されます。つまり膨大な量のデータから、道路を横断しようとしている歩行者 など、交通状況において繰り返し発生するパターンを認識します」とゴレウスキー は語ります。その後、車両が取りうる反応に関する情報が取得されると、加減速の 計算や走行方向の決定に使用され、ソフトウェアに確実に保存されます。

フリードリヒスハーフェンでの走行を仮想体験するラスベガスの展示車両

CES の展示ブースでは、仮想テストドライブの体験が可能です。ドイツ、フリード リヒスハーフェンにある本社と研究開発センター間においてライブでテストドライ ブを実施し、収集したセンサーデータをラスベガス会場の展示車両に入力します。 CES 会場の車両は、あたかもドイツで実際に走行しているかのようにリアルタイム でデータを解析します。展示ブースでご覧いただける、ステアリングやブレーキ、加速といったアクションは、CES 会場であるラスベガスから 9,200 キロ離れたドイ ツでも正確に対応しています。

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