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2019-10-17

ZF、オートマチックトランスミッション「EcoLife 2」を発表、 市バス向けの効率的な新世代システム

  • バス向けの効率的で信頼性の高いパワーシフトトランスミッション
  • 第1世代と比較して燃費を最大3%向上

ドイツ、フリードリヒスハーフェン発;ZFは、バス用オートマチックトランスミッションの、最新世代となるシステムを発表しました。数々の技術的改良が加えられたEcoLife 2は、より軽量で高効率、堅固であるうえ、メンテナンスも容易になりました。主な改良点は、最大3%の燃費低減を可能とするとともに、全機種にアイドリングストップ機能を設定可能としました。冷却コンセプトの最適化によって摩耗の抑制にも成功しました。また、この新世代のEcoLifeは、シフト品質が向上し、快適性も高くなりました。

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「内燃機関駆動のバスは、公共交通システムや長距離輸送においてはまだ中心的存在です。そのため、この分野ではCO2排出量削減と効率化の推進が重要です。市場は高いレベルの快適性と最高の性能を求めています。当社は、これらを新しいEcoLife 2で実現しました」と、ZFのバスアクスルおよびトランスミッションシステムの責任者アンドレアス・グロスル博士は述べています。

第2代のEcoLifeトランスミッションは、トルクコンバーターやプライマリリターダーとともに、プラネタリーギアセットによる6段変速の基本構成が維持されています。新バージョンのパワーシフトトランスミッションには数々の技術的改良が施されています。更にスムーズなギアシフトが可能となり、最大2000 Nmの入力トルクを許容可能で、市バスや都市間走行バスをスムーズに走行させます。

経済性、信頼性、快適性

新型トーションダンパー搭載のトルクコンバーターにより、迅速かつスムーズな変速を実現しました。また、全モデルのEcoLife 2に更なる燃費節減に貢献するアイドリングストップ機能が搭載されています。ZFは、トルクコンバーターとトーションダンパーを組合せ、現在のトレンドであるエンジン低回転での運行による燃費削減に対応しました。同時にトルクコンバーターは、ドライブトレインへの振動伝達を軽減します。この結果、快適さの向上と共に、摩耗も最小限に抑えられます。

ギアボックスにも改良が加えられています。EcoLife 2のプラネタリーギアセットは、レシオカバレージが5.469から5.727に拡大され、機械的な伝達効率が向上し、全体の効率改善につながっています。特殊なコーティングを多板クラッチに施すことで、内部トランスミッションの損失をさらに低減しました。このコーティングは冷却も最適化するため、摩耗も抑制されます。

EcoLife 2におけるもう一つの改善点はクーリングシステムです。トランスミッション背後に設置されたステンレス製ヒートエクスチェンジャーに3個のダクトを統合し、別置きのオイルクーラーが不要になりました。その結果、10キロの軽量化を実現するとともにメンテナンスも容易になりました。

ギアボックス制御による新たなメリット

EcoLife2の他のメリットは、トランスミッション制御システムがもたらします。制御ソフトウェアは、シフトの高速化、円滑化、快適化に寄与するだけではありません。市バスの新世代のトランスミッションには、燃費を向上させるコースティング機能が搭載されます。また、トランスミッションソフトウェアは、さまざまなエンジン特性に適応可能なため、お客様のニーズに応じて、EcoLife 2の特性をカスタマイズすることができます。

その他のメリットとして、車両への搭載の簡素化と故障診断の容易化があげられます。ZFでは、各国のサービスパートナを通じ予防サービスパッケージも提供しています。

EcoLife 2は、来年までにZFの既存顧客に納入され、その後、その他のお客さまにも提供可能となる予定です。長距離バス向けのEcoLife 2も現在開発中で、最大許容入力トルクは2800 Nmとなる予定です。

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