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2019-07-16

新型の乗用車用2速電動ドライブを発表

  • ワールドプレミア:ZFの2速電動ドライブ
  • 統合システムがエネルギー変換効率と航続距離を改善
  • モジュラー設計:高性能車用にスケールアップが可能

フリードリヒスハーフェン発;ZFは、先進の電動モーターと変速機構およびパワーエレクトロニクス(インバーター)を統合した乗用車向けの新型2速電動ドライブを発表しました。エネルギー変換効率の向上によって、1回の充電で走行可能な距離が延びています。またコンパクトな設計により、小型乗用車に適したユニットです。スポーツカーや高性能車両向けに、チューニングおよびスケールアップが可能なモジュラー構造を採用しています。

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新型の乗用車用2速電動ドライブを発表

ZFは、新型の2速電動ドライブを通して乗用車の電動化を次のステージに引き上げます。「日常生活に使用する電気自動車には、1回の充電でできるだけ長く走行できる性能が求められます。エネルギー変換効率を1パーセント向上させることで、走行可能距離を2パーセント延ばすことができます」と、ZFのEモビリティ事業部でシステムハウス部門を統括するバート・ヘルヴィックは述べています。ZFはシステム化に関する知見を活用し、最高出力140kWの新型モーターと2速の変速機構を組み合わせ、高性能な新型電動アクスルドライブを開発しました。「電動モーター、ギヤボックスおよびパワーエレクトロニクスに関する独自のノウハウを統合することで、ベストな航続距離を実現しました」とヘルヴィックは付け加えました。

新しい2速機構によってエネルギー消費が削減されるため、1速のユニットと比較して航続距離は最大5パーセント向上します。ギヤチェンジは時速70キロで行われますが、車両のCAN通信に接続することで、自動車メーカーの要望に応じてデジタルマップやGPSなどと連携した独自のシフトストラテジーを設定することも可能です。例えば、次の充電スポットまでの距離を計算して必要に応じてエコモードに切り替えたり、高速道路上では地形に応じた効率の良い変速を行ったりする事もできます。また、システムのソフトウェアはクラウドへの接続によってアップデートが可能です。

エネルギー効率の向上によって、現状と同じサイズのバッテリーを搭載して航続距離を延ばすか、航続距離をそのままに、小型のバッテリーを使用するか、自動車メーカーには2つの選択肢が生まれます。

モジュラー設計

コンパクトに設計されたこの2速駆動システムは、車内空間を広くとる事が重要な小型乗用車にメリットをもたらします。

また、自動車メーカーの性能に対するニーズにも対応します。「これまで自動車メーカーは、トルクかトップスピードのどちらかを重視して電動モーターの選択が必要でしたが、この電動ドライブはその問題を解決します。例えばトレーラーをけん引中の乗用車などの車両でも、高速走行が可能になります」とヘルヴィックは述べています。モジュラー設計の新型2速トランスミッションは、250kWまでの高出力モーターと組み合わせることで、より強い加速と高い最高速度を実現するなど、様々なニーズに対応します。

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